人の会話は非常に曖昧です。僕はしゃべるときに思っていることを、そのまま口にすることはまずありません。あなたも自分の思いを言葉に乗せるときは同じでしょう。
人間は皆、言葉を口にしている時点で、心の中にある本心が省かれたり、曲がって相手に伝えられています。なので自分の思いが言葉になっているのはほんの一部なんです。
相手の言葉から発せられる思いがほんの一部だからこそ、僕たちは質問をし、この人の言いたいことはなんだろう?と本心を探ろうとします。
この相手の本心を上手に探るための質問をすることが相手と円滑なコミュニケーションにおいて大事だったりします。
今回は心理学の分野の中のNLP(神経言語プログラミング)を使って、相手の本心を探るための上手な質問方法を紹介したいと思います。僕も普段、日常的にやっている方法です。結構役立ちます。
話し手は言葉を完璧に伝えていない。
話し手は自分の伝えたいこと全てを伝えているわけではありません。
そもそも人は相手に何か思いを言葉に乗せて話す際、まず内面から湧き起こった完全な情報をもとに、頭の中で言葉を組み立て、しゃべります。
この内面から湧き起こった完全な情報がいわゆる本心とういうヤツです。このことを心理学的では深層構造と言います。そしてこの内面にある完全な情報を元に、実際に言葉を組み立て、しゃべる準備をします。この表に出た言葉は表層構造と言います。
表層構造として放った言葉は、内面にあった完全な情報が省かれたり、曲がっていたりしているものです。なので言葉にして伝えているものは全て相手の完璧な情報ではないわけです。
完璧な情報、つまり深層構造を探るために、人は相手の本心を突こうと色々と質問するのです。ここでNLPを利用して、上手に相手の深層構造を見つけ出すための質問方法があります。
深層構造にたどり着くための方法
相手の深層構造を探るための方法ですが、メタモデルを使えば上手に探り出せます。
メタモデルとは相手から発せられた言葉を完全な情報に取り戻すための質問方法です。
基本的に人は言葉を話す際、省略、一般化、歪曲が行われています。省略とは言葉が省かれており、一般化は話が一般的になっていることで、歪曲は言葉の意味が曲げられているのを確認することです。
では例を出しましょう。あなたの友達が「この間、旅行に行ってきてさ、最高だったよ」と言ってきたとします。この言葉で目立つのは省略ですね。いくつか言葉が足りていません。
「この間」とはいつなのか?
「旅行」はどこに行ってきたのか?
この辺りを質問すれば、相手の省略されたフレーズから深層構造が剥がれてきます。
他にメタモデルを使い質問を考えてみます。
「最高」とは何が最高だったのか?
「なぜ旅行に行こうと思いたったのか?」
「どこの宿に泊まったのか?」
などの質問をすることによって、相手の体験したことが浮き彫りになり、完全な情報が見えてくるはずです。
このようにメタモデルを使えば、いろんな質問が思い浮かび、会話を盛り上げるきっかけが作れるのです。
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