【腕振りの極意】なぜ短距離が速い人は、腕振りを大切にしているのか

こんにちは、訪問ありがとうございます。

 

これを読んでいるあなたは、「今よりもっと足を速くしたい」あるいは「ライバルに負けたくない」という熱い思いを持ってきてくださっていると思います。僕は10年以上も陸上競技をやってきました。

 

その中で本や経験から得た知識を共有することで、多くの人に短距離を速くするきっかけになればという思いでこの記事を書きました。

 

次はまえがきです。特に読まなくても問題はありません。

しかし

ブログ管理人
本気で短距離を速くしたいと思っている人だけ読んでおくことをお勧めします。

また、当ブログでは意識の面を変えることによって、1日で足が速くなる方法という内容の記事も書いているので、併せて読むことをおすすめします。興味があれば以下をご覧ください。

 

僕の専門は棒高跳びです。ですが、当然、棒高跳の選手も短距離が速いことに越したことはありません。

なので短距離を速くすることについてたくさん勉強しました。それをブログとして落とし込むことで、速く走るためのノウハウをいつでもどこでも確認できるようにしたかったのです。なのでこれは自分のためでもあり、短距離について興味があるすべての人のためでもあります。

 

この記事は陸上競技選手、それ以外アスリート、とにかく短距離を速くしたいという人向けに書いています。もっとターゲットを絞ったこと言うと、腕振りに的を絞り、速く走るための方法論を展開しています。また、できるだけ難しい単語や言い回しは使わず、誰にでも理解できるように書いているつもりです。

 

「短距離を速くするために腕振りの重要性に気づき始めている」あるいは「短距離と腕振りの関係性」に興味がある人。この腕振りの重要性に気づいたことは非常に素晴らしいことだと思います。僕が言うのも恐縮ですが、それに気づけただけでも伸びしろのある素質が高い選手です。

当ブログ管理人
なぜなら短距離における腕振りの重要性に気づいている人は意外と少ないからです。

なので腕振りの重要性が書かれてあるこの記事を見つけたあなたはラッキーです!他のアスリートが気づいていない短距離を速くするための腕振りの方法が惜しみなく書かれてあります。

日本人トップ選手、外国のトップアスリートたちを見てください。どの選手も腕がしっかりと振れているはずです。短距離のトップ選手たちが腕振りを疎かにしていることなど見たことも聞いたこともありません。

 

短距離が速い人は遅い人と比べて速く走ることについて知識があります。腕振りの重要性について理解しているからです。
どうやって得たのか。トレーニングと同時進行で短距離を速くするための知識を学んでいるはずです。その知識は本や経験など、どんな形であれど何かしらの形で習得しているのです。

 

知識は魔法です。昨日までできなかったことが、今日、一つの知識が頭に入ったことでできるようになるのですから。あなたも、この記事を最後まで読み終わった後には、走ることについて昨日と違った感覚を手に入れることができるはずです。

 

しかし、残念ながらこれを読み終わってから、すぐに短距離が速くなるわけではありません。この記事から得たことを活かすも活かさないも自分次第だからです。また、ある程度のコツをつかむための練習が必要だからです。

 

僕はこの記事を通してあなたに、一方的に情報提供することでしか短距離を速くする手助けをしてあげることができません。でも安心してください。この記事の内容を忠実に守り、実践していくことができれば、きっとあなたの走りは速くなるはずです。何事も継続は力なりです。

 

今まで速く走るためにはどうすればいいいのか悩んでいたでしょう。この記事を読み終わる頃には速く走るためには何をすればいいのかが明確に見えてくるはずです。

 

それでは次から、速く走るために腕振りが重要な3つの理由をお話しします。

 

腕振りはリズムを生む

走ることにおいては腕振りがあってこそ成り立っているものだと考えてください。当たり前の話ですが、腕振りと足の動きは連動しているのです。

 

短距離を専門としている多くの選手が陥りがちな考えがあります。それはピッチやストライドを改善するめに脚の回転を速く、大きくすることにフォーカスしている人が実に多いことに驚きます。この考えはいますぐ改めた方がいいでしょう。実は腕の意識も大切です。

 

「走りの全体像」ピッチ×ストライドで成り立っています。なので極論、速く走るためにはどちらか一方を改善する、あるいは両方とも改善することが望ましいわけです。

 

ですが、先ほど腕振りと脚の動きは連動しているとお話ししました。多く選手が陥りがちな、脚に向けている過剰な意識は、腕振りへの意識も併せて強く持たせることが重要です。そうすれば「走りの全体像」を良くしていくことができるようになります。

 

つまりこういうことです。

「腕振りのリズムは足のリズムにも影響する」

どういうことか、具体的に説明します。

 

足の動きを速く大きくしたければ、腕振りも速く大きく動かしていくことで大きな効果を生みやすいのです。腕振りが素早く動けば、ピッチ(脚の回転)も速くなりやすくなる。腕振りを大きくすれば、ストライド(一歩の幅)が伸びやすくなる関係性があります。

 

これで短距離を速くすることにおいて、足だけに意識を向けていることは非常に勿体無いことであることは理解できたと思います。

リズムを生む腕振りのコツ

コツというか、人間の体の仕組みはそうなっているということを理解してもらうだけで十分でしょう。考え方としては、手をグーにして腕振りをすれば、ピッチが速くなりやすい。手をパーにして腕振りをすれば、ストライドが大きくなりやすい。走りのテンポは腕が生み出しているのです。

 

まず、腕振りの重要性に気づいて欲しいのです。

肩甲骨と骨盤が連動を起こす

陸上競技の短距離において、速く走るためには効率性を意識することは避けては通れない話題です。

ここでいう効率性とは無駄がないことをいいます。短距離では後半の走りを維持することも速く走るための一部だからです。走りの出だしが速くても、後半が落ちてしまっては本末転倒ですからね。

 

さて、先ほど腕と脚の動きは連動しているとお話ししました。

しかし、この話題について、実は非常に曖昧な表現になっています。厳密に言うと「肩甲骨と骨盤は連動している」ということがいえます。連動できるようになれば、どういう効果をもたらすかというと効率性が高まるのです。

 

よくバトンを持って走ったら、足が速くなったという選手がいます。これはなぜでしょうか?

 

何度も言いますが、肩甲骨と骨盤の動きは連動します。

 

バトンを持ったことによっていつもより大きく可動域が広がった肩甲骨の関節が、骨盤の動きをも大きくさせたのです。このように肩甲骨が大きく動けば、骨盤との連動も大きくなり、力をあまり入れずとも勝手に走りやすくなるのです。つまり、短距離を走る際に必要な部分にだけ力を入れられるようになり、結果として足が速くなったという仕組みです。

 

ここで肩甲骨と骨盤がうまく連動しているときの感覚をお伝えしたいと思います。

 

この「ハマっている感覚」を表現することは非常に難しいですが、少なくとも無駄なところに力が入っていない感覚がするものです。

 

短距離を速くすることにおいて、無駄動きをしてしまう人は空中で体の力が入ってしまっていがちです。短距離において望ましいのは、地面に足がつく瞬間は必要な筋肉に力を入れ、体が空中にいる瞬間は力が抜けてリラックスしていることが望ましいわけです。

肩甲骨と骨盤について、うまく連動が起きていれば、そいういう「無駄な動き」が削ぎ落とされます。両者の連動した動きができるようになれば、関節の可動域が広がり、以前より走りやすい感覚を手に入れられることでしょう。

連動を起こす腕振りのコツ

肘を振るイメージで走ってみてください。

 

ポイントは腕を引く際にはしっかりと体の後ろを通すようにしてください。自然と骨盤との連動が起きて、走りやすくなると思います。

 

腕振りがなければ、上体はぶれる

あなたの周りにいないでしょうか?

 

短距離を走るときに前から見ると上体をくねくねと動かす人が。上体がぶれると短距離は速く走れません。短距離に限った話ではありませんが、上体がぶれることで無駄な動きを演出させてしまいます。

 

まっすぐ推進力を得ようとしているのにもかかわらず、体が横にぶれていては速く走る妨げになってしまいます。ある研究によれば、ランニングの際、低速の場合は上体の安定性を保つための腕振りの重要度が低いことがわかっています。ところが、スピードが速くなるにつれ、安定性を保つための腕振りの役目が大きくなっていくといいます。

 

自分の走りについて上体がぶれていないか確認してみてください。上体がぶれる人は腕振りが小さいか、横に散らばっているはずです。

 

考えてみてください。オリンピックで金メダルを獲得しているウサイン・ボルト選手や、銀メダルのジャスティン・ガトリン選手がそんな動きをしているでしょうか?

 

していないですよね。あなたが本気で短距離を速くしたいのであれば、上体はブラさないようにしてみてください。

上体がぶれない腕振りのコツ

軸脚を蹴ることと同時に、肘を引く意識を働かせてみてください。

人間は地面を蹴る側の大臀筋(お尻の筋肉)と反対側の脇の下あたりの広背筋部分について、同時に力が加わると走りの安定感が増すといわれています。なので脇付近の広背筋あたりを意識して走っていくことがポイントです。

以上が腕振りが短距離において重要な理由です。どの理由も速く走るためには成立しないことがわかります。今回紹介した速く走るコツを意識して短距離を速くしましょう!

 


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31件のコメント

僕はいつも走りが小さいと言われます
腕の振りも小さくなっていることがあるのですが、
腕振りと足の動きの連動を考えればタイミングを取って大きく腕を振ればダイナミックな動きができるとゆうことですか?

齋藤様
当ブログのご訪問とコメント、誠にありがとうございます。
当ブログ管理人です。

腕振りと足の動きの関係についてですが、齋藤様のおっしゃる通りです。
ですが、一つ気をつけていただきたいのが、ただ闇雲に腕を大きく振ることはあまりオススメしません。

二つ条件というか、ポイントがあります。

一つは腕を振る際に、肘がしっかりと体の前後に振れている必要があります。そうしないと、骨盤の動きが大きくとれず足もスムーズに動いてくれないからです。
大事なのは骨盤です。

それともう一つ。腕を振るタイミングです。
タイミングも非常に重要で、足の動きと腕振りがお互いにタイミング良く動いていることが大事です。
このタイミングは感覚的な話になるので、言葉で伝えるのは非常に難しいです。。。

ご自分で練習を積み重ね、腕振りの最適なタイミングをつかみ、走りがハマっている状態を実感できるよう頑張ってみてください。
また、ご質問等ございましたら、お気軽にご連絡いただければと思います。

よろしくお願いいたします。

私は種目は幅跳びをしているのですが、100mを走ったら足が後ろに流れてしまって後半大きく失速してしまいます。
これも腕振りは関係しているのですか?
またいい練習方法などあったら教えてください。

ゆうき様
当ブログにご訪問、ありがとうございます。
返信が遅くなり、申し訳ありません。

100mを走る際の後半の走りと腕振りの関係について、ゆうき様がどういう腕振りをされているかわからないため、一般論寄りでお話をさせてただきます。

脚が後ろに流れてしまうと言う現象は、ゆうき様の言う通り、腕振りが原因で起こっている可能性があります。
理由は記事中にも書きましたが、腕振りの前後の動きが骨盤と連動ができていないからであると考えられます。
また、足への意識が過剰に働いているとも考えられます。

対策としては腕振りへの意識を強くすることはもちろんですが、脚への意識の仕方を変える必要があります。
多くの場合、地面を力強く蹴るという意識自体が、脚が後ろへ流れてしまう原因としてあります。

もし、ゆうき様がそのような意識をされているのなら、いますぐ改める必要があるでしょう。
具体的には、脚への意識は地面を蹴るというよりかは、地面から離れた脚をお尻に引きつけると言う作業を練習してみてください。
この作業による脚が流れない根拠としては、地面に接地する時間が短くなるので、脚が流れにくくなるのです。

地面を蹴って前に進むという意識だと、後ろに蹴ることばかり意識してしまうので、そもそも脚が流れやすくなりますし
地面の接地時間も長くなります。

なので走る際は、蹴った脚をお尻に引きつけることを意識して走ってみてください。そうすれば以前より脚が流れない
走りが実現できるはずです。

陸上のいい練習方法についてですが、100mの後半が失速してしまうということでしたら、
そもそもロングスプリントを鍛える必要があるかもしれません。
なのでインターバルトレーニングをして、短距離としての持久力を高める必要があると思います。

当ブログにインターバルトレーニングについて書いた記事もありますので、是非ご参考にしてください。
以下にリンクを載せておきます。
【400m選手必読】インターバルトレーニングの正しい目的・効果を知ろう。短距離の記録向上のための方法

よろしくお願いいたします。

失礼します。
僕は腕振りと脚の動作(スイングかドライブ)のタイミングが合っていないと言われます。タイミングが合ってる時の感覚はわかるのですが日によって違くなってしまいます。何か対処法はありますか?

こんばんは。
腕振りに関しての質問なのですが、肩甲骨を意識しているのですがどうしても腕振りが大きくなってしまい足とうまくリズムが取れず前でだけ腕を振ってしまいます。どうすればよいのでしょうか?

身長が非常に小さく、400mでひじを意識して大きく振ってストライドを伸ばしているものの、楽に走れずバテてしまいます。どうすればいいのでしょう

100mで、肘を意識しながら走っているのですが、体の動きが小さく後半になるとバテて足が動かなくなってしまいます。自分の走りを動画で見ると全力を出し切れていないような走り方をしています。どうすればいいのでしょうか?

なぎさかさん
当ブログへのご訪問とコメント、誠にありがとうございます。

当ブログ管理人です。

400mでバテてしまうというお悩みについてですが、原因はおそらく400mを走る際に間違った理解をされていることが、バテる原因ではないかと思います。

なぎさまさんの腕を大きく振って走るという走り方は、100mや200mのショートスプリント種目では非常に力を発揮しますが、400mでは「体力の温存」という部分を意識して走ることが重要です。

なので、100mや200mと400mの走り方は、分けた考えで走らなければいけないという事を理解していただくことが大事です。

人間は400mという距離を全力で走りきることは生理学的にも不可能と呼べるきつい種目です。なので、400mではペース配分を考えます。そして、腕の振り方もペース配分を考えるといいです。

例えば、400mの後半は、ある程度の体力を残さないと後半バテてしまうので、前半はなるべくリラックスした走りが必要です。

前半の走りの中では、腕振りは力ずくで大きく振るのではなく、リズム感ありきのコンパクトな腕振りをすることによって、余計な体力を消耗することを抑えます。

そして後半の走りでは足があまり動かず体力の限界が近づいてくると思います。その時に前半で腕振りを抑えておいた分、後半は大きく腕振りができるはずです。

後半の動きづらい足を動かすイメージで、腕を大きく振るようにしましょう。

そうすることによって、400mの後半戦をバテさせることが抑えられます。

ただ、今のお話はあくまでも400mにおいての技術的な話なので、根本的な解決にはならないことをご理解ください。400mの記録を伸ばすに400mを走るには技術やペース配分などの戦略、そもそもの今までの練習の積み重ねによる筋力や持久力、またはその時の精神状態など、様々な要因によって記録が左右します。

なので、普段行われている様々なトレーニングも積み重ねも意識してレースに挑んでみてください。

以上になります。
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