今年2016年の日本選手権男子100mを見事制したケンブリッジ飛鳥選手。
5月21日に行われた東日本実業団陸上競技選手権で10秒10で優勝し、大学時代の自己ベストから0.11秒更新。そして日本選手権を優勝し、見事リオオリンピックの切符を手にいれました。
このようにケンブリッジ飛鳥選手は今年から自己記録を大幅に更新し、乗りに乗っている選手です。彼はその美しいボディと顔立ちからメディアにも多く取り上げられるようになりました。今回はそんな彼の強さの秘密と今後どうなっていくのかについて調査したことをまとめました。ぜひじっくりご覧ください。
目次
伸び盛りのケンブリッジ飛鳥選手は9秒台に最も近い日本人
現在の日本人トップレベルの選手であるケンブリッジ飛鳥選手と山縣亮太選手、桐生祥秀の自己記録は10秒10、10秒06、10秒01となっています。
こうして比較するとケンブリッジ飛鳥選手は10秒0台にも突入していないので、もっとも9秒台から遠い選手に見えます。しかし、彼は今年に入り、自己ベストを0.11秒も更新しました。この0.11秒という数字は一見するとわずかな差に感じますが、もともと100mを10秒前半で走る選手が自己記録を0.11秒更新することは、かなりの記録更新になります。
つまり、最近伸び盛りの選手なので、どこまで記録が伸びるのかが不明なのです。伸び盛りだからこそ、リオオリンピックで9秒台とという可能性が大いにありうるというわけです。日本選手権でいきなり優勝し、まさに彗星の如く現れたケンブリッジ飛鳥選手。
また、メンタルの部分に関しても、大舞台に屈しないほどの強い精神力を持ち合わせている可能性もあります。日本選手権を終えたあとのメディアの取材に対して「レースでは緊張しないです」と語っています。
この発言から、初めてのオリンピックでも体が硬くならずに自分の力が発揮出来る可能性があります。まだ23歳という若さだというのに貫禄のある発言ですね。よくあるのが、選手はオリンピックのような大舞台に対しては精神が負けてしまい、筋肉が緊張して硬くなる傾向があります。
普段練習で出している能力が気持ちで負けてしまって力が出せなくなるのです。人間は心と体が繋がっています。肉体が強くなっても精神の強さが伴わなければ、良い結果は出しづらくなるのがスポーツではよくあることです。リオオリンピックではケンブリッジ飛鳥選手のメンタル強い強さが発揮されて、いい結果を出して欲しいですね。
9秒台を達成すれば1億円贈呈。強烈なモチベーションになるのか。
ケンブリッジ飛鳥選手の100mに対するモチベーションにつても考えてみたいと思います。
スポーツにおけるやる気は人それぞれでだと思いますが、よく使うのが報酬を与えるというやり方が挙げられます。この報酬を与えるというやり方は心理学的に強化刺激と言われています。多くの場合はお金を報酬にしたり、物を報酬にしたりします。
目標を達成したら対価としてそれらを与えるというスタイルが一般的だと思います。しかし、スポーツ選手の場合、そのことを好きでやっている人が多いのが事実です。なのでお金や物を目標にしてやる気を保っているわけではなく、目標の記録を達成するなどや大会で優勝することが報酬としてやる気につながっている場合がほとんどです。
そもそも、スポーツ選手が記録を向上させることがモチベーションにしておらず、お金や物をやる気に変えているとしたら大変です。一般的にお金や物を報酬にして行動していると、その報酬がどんどん高価なものになる傾向があり、キリがなくなるのです。なので活動自体が楽しいとか、それが報酬であるという考え方ができているというがスポーツ選手の心理的な特徴です。
ケンブリッジ飛鳥選手ももちろん活動自体が報酬であるという考え方を持っているでしょう。しかし、もう一つ、モチベーションになりうる大きな報酬があります。それはケンブリッジ飛鳥選手所属している株式会社ドームの社長が宣言した内容にあります。
それは「9秒台を出したら1億円のボーナスを支給する」と宣言したのです。この発言を受けてケンブリッジ飛鳥選手は「モチベーションが100倍になりました」とコメントしました。他の選手と比べると一億円のために陸上を頑張るなんていうモチベーションはきっと出来ないはずです。あったらすごいです。なので、ケンブリッジ飛鳥選手は社長からの強烈な強化刺激を与えられたことによって、9秒台に向けてかなりのモチベーション向上につながっているのではないかと考えられます。
9秒台を出したらケンブリッジ飛鳥選手はどうなるのか?
マエーケティング的な観点から見ても、日本人初の9秒台を達成できれば日本は大騒ぎです。そうなれば、一億円なんていう額は容易く回収できるでしょう。
つまり9秒台を達成することは企業にとっても大きなビジネスチャンスにつながることが考えられます。9秒台を達成すればケンブリッジ飛鳥選手が携わった商品の売れ行きが向上します。まず、ケンブリッジ飛鳥選手自体の注目度が高まり、CMやテレビなどのメディア露出が増えることも考えられます。
そうなると企業の認知が広まります。例えばケンブリッジ選手が普段練習で愛用しているスポーツウェアやCMで披露したスポーツグッズが売れ始めて、かなり儲かるでしょう。
ビジネスだけではなく、今後の陸上界を担う選手たちにとって良い刺激をあたえられることも考えられます。日本人にとって100mを9秒台で走りきるという憧れは計り知れないものがあります。今から約18年前の1998年に記録した伊東浩司選手の100m10秒00というタイムは未だ破られてはいません。
それに続いて、朝原宣治選手の10秒02、末續慎吾の10秒03と10秒0台を出すたびに10秒台という壁を乗り越えられずという悔しい結末でした。だからこそ9秒台というタイムは陸上競技に携わる全ての人々にとって大きな勇気づけになるに違いありません。
まさにケンブリッジ飛鳥選手が走る広告塔として企業ブランドのイメージ向上や日本の陸上界にとって役立つのです。役立つと言ってしまったら言い方が悪いですが、ケンブリッジ選手自身にも選手として強くなれるためのオファーが来る可能性はかなりあります。どういうことかというと、選手としての成績が向上すればするほど注目度が高まるので、企業にとって見ればとっておきの広告塔になるわけです。
つまり、より選手が強くなれるような環境を用意したり、海外のトップ選手と練習できる機会を増やしたりなど選手としての価値を高めれば企業にとっても業績アップにつながります。選手も企業もwin win になれるわけですね。しかし、もし企業側が選手の育成に努めても選手の成績が長期的に低迷するようなことがあれば、バッシングとなって選手に悪い影響をあたえてしまう可能性もあります。
父はジャマイカ人。母親は陸上競技にとても協力的
ジャマイカ人の父を持つケンブリッジ飛鳥選手は遺伝子レベルで早く走るための素質があったことが考えられますが、もっと大事なことがあると考えています。それは陸上競技に協力的だった母親の影響です。2014年のこと。
ケンブリッジ飛鳥選手はトレーニングのためにジャマイカに渡ったことがありました。それは母親の知人の紹介でそれが可能となったのです。ジャマイカに渡ったケンブリッジ選手はウサインボルトが所属するレーサーズトラッククラブで約一週間練習をするという素晴らしい経験をすることができたのです。このことは彼に取っても非常に良い刺激になったと考えられます。
そこではウサインボルトとは顔合わせできなかったものの、100m自己ベスト9秒69の記録を持つヨハン・ブレーク選手と一緒にトレーニングができたのです。その際、ケンブリッジ飛鳥選手は「世界のトップ選手たちとの体格の違いを痛感」したそうです。
そこから筋肉を強化することをメインとしたトレーニングを積み重ね。メディアでとりあげられる美しい肉体を手にいれました。この早く走る用に鍛えた肉体が今のケンブリッジ飛鳥選手の記録向上にも役立っているに違いありません。
最先端のトレーニングを積極的に活用中
普通の選手は昔のトレーニング法などにこだわり、長年同じトレーニングを行う傾向にありますが、ケンブリッジ飛鳥選手は違います。
彼は専門家の指導の元、筋肉を強化することをメインとした最先端のレーニング方法、トレーニング器具を積極的にとりいれているようです。肉体を改造するというスポーツを向上させるための根本的な部分を改善することにより、記録を飛躍的に伸ばすことができたのではないでしょうか?
そのおかげで、ケンブリッジ飛鳥選手の2016年と2015年の肉体のデータを比較すると、体重はほとんど変わっていないのに筋肉が2.5kg増えて体脂肪が1.5kg減ったことを明かしています。つまり、動きの俊敏さを損なわせる体脂肪が減り、フィジカルを司る筋肉量が増えたことを意味しています。
その証拠に今年2016年の日本選手権の100m10秒10は最先端の肉体改造によるの賜物であるといえます。もちろん筋肉だけではありませんが、もしかすると日本人選手も黒人選手のようにある程度大きく肥大した筋肉を持つことが、9秒台を達成させやすくさせるという相関関係があるのかもしれません。
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